診療科・部門

消化器内科

概要

食道や胃・大腸などの消化管疾患、肝臓・胆のう・膵臓などの肝胆膵疾患といった、消化器疾患全般にわたる診療をおこなっています。
頻度の高い腹痛や下痢などの診療から、健康診断で指摘された異常に対する二次検査、さらには大腸ポリープの内視鏡切除や、癌の抗癌剤治療(化学療法)まで幅広い対応が可能です。
このなかでもポリープや早期癌に対する内視鏡治療や癌の化学療法に関しては、特に当科が注力している分野です。
内視鏡治療は、名古屋大学医学部附属病院消化器内科、昭和大学横浜市北部病院消化器センターから医師派遣のご協力をいただいております。また癌の化学療法に関しては、充実した設備を誇る外来化学療法センターに専門医資格を持った医師が専任で常駐しており、最新の抗癌剤治療が安心して快適に実施できます。

特徴

IBD(炎症性腸疾患)外来
当院では、2022年4月にIBD外来を開設しました。
IBD(炎症性腸疾患)とは潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸管に広範囲に炎症が起こる病気です。本来皆さんが持っている腸管の異物を排除する免疫が過剰に働くことで腸管に炎症が起こると考えられ、近年日本では急激に増加している病気です。特に、学童や青年期など若年者に多く見られ、注意が必要です。
内視鏡検査
鎮痛剤を使用した、苦痛の少ない内視鏡検査を行っております。
一般的に胃カメラや大腸カメラと呼ばれる内視鏡は、誰もが多少の拒絶感をもってしまう代表的な検査ですが、当院では希望に応じて鎮静剤(ミダゾラムの静脈注射)を使用することで、少しでも苦痛を少なくするように心がけています。
また大腸ポリープの日帰り内視鏡的切除も実施しています。
これら鎮静剤の使用や日帰り内視鏡的切除については、内服中の薬や既往疾患の内容によっては実施・対応できない場合もありますので、実施の可否については担当医とご相談下さい。
経鼻内視鏡
2022年4月から経鼻内視鏡を導入し、鎮静が効きづらい方やお車の運転の必要があるなど鎮静の使用ができない患者様も、比較的楽に検査を実施できるようになりました。
経鼻内視鏡は経口内視鏡と比較して画質が悪いことが難点とされてきましたが、今回導入した経鼻内視鏡は新型CMOSイメージセンサーを搭載しているため、経口内視鏡と遜色ないほどの非常に明るく高精細なハイビジョン画質で観察することが可能となりました。
経鼻内視鏡をご希望の患者様は当院消化器内科外来にご相談下さい。
化学療法
癌の化学療法は10床以上の治療チェア・ベッドを有する外来化学療法センターで行っています。薬剤師も常駐しており、医師や看護師とともにチームを組んで診療に当たっています。治療に際しては、血液検査から問診・診察を経て抗癌剤の投与まで、センターの同一フロアで行えるように動線を工夫しています。

当院採用レジメンは以下の通りです

主な対象疾患

以下は比較的高い頻度で見られる疾患です。これら以外で難治性の疾患や高度な治療を必要とする場合には、近隣の総合病院・大学病院・がんセンターなどと連携して診療にあたります。ただし当院での治療継続が困難と予想される場合には、診療の継続を他院にお願いする、いわゆる転医をお勧めすることがありますのでご了承下さい。

疾患名 部位 病名
消化管疾患 食道 逆流性食道炎
胃・十二指腸 ポリープ、潰瘍
大腸 ポリープ、感染性腸炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、クローン病
肝胆膵疾患 肝臓 ウイルス性慢性肝炎(B 型・C 型肝炎など)や肝硬変
膵臓 急性膵炎
胆道 胆嚢ポリープ、胆嚢内結石(胆石)、総胆管結石、急性胆管炎
消化器癌 食道、胃、大腸、肝臓、胆道、膵臓などの各臓器 食道、胃、大腸、肝臓、胆道、膵臓などの各臓器に発生した癌

治療実績

検査 2021年度
GIF:胃カメラ 2253
CF:大腸カメラ 1814
US:画像超音波 3181
ERCP:内視鏡的逆行性膵胆管造影 51

※4月~3月の合計数