偕行会グループでは人工炭酸泉による治療を
推進しています。
炭酸泉治療は血液循環の改善に大きな効果があり、足浴により末梢動脈疾患(PAD)患者の
下肢切断率の低下や予後改善に貢献しています。
炭酸泉とは、炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んだお湯のことです。
温泉法では、お湯1リットルに炭酸ガスが250ppm溶けたものが炭酸泉と定義されており、その中でも1,000ppm以上溶けたものが高濃度炭酸泉とされています。治療として使用するには高濃度炭酸泉が必要です。
炭酸泉に入浴すると、細かい気泡が皮膚表面に付き、炭酸ガスが皮膚の毛穴を介して毛細血管に吸収されます。
吸収された炭酸ガスは、末梢血管を拡張させ、血流を促進します。炭酸泉は通常のお湯に比べ、約3倍の血流をもたらします。
冷え症や創傷治癒促進、肩こり等の改善に繋がるだけでなく、心拍数が低下し副交感神経も優位になります。
また、弱酸性のため皮膚が引き締まる(アストリンゼント効果)など美容的側面からも注目が集まっています。
末梢動脈疾患(PAD)とは、足の血管の動脈硬化により狭窄や閉塞を起こして血液の流れが悪くなり、足先へ栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなる病気です。主に下肢の大血管が慢性的に閉塞することによって、軽い場合には冷感、重症の場合には下肢の壊死にまで至ることがあります。 炭酸泉は血流を活性化することにより、短期間での治癒を実現させます。
末梢動脈疾患(PAD)への治療
末梢動脈疾患(PAD)とは、動脈硬化により血管が狭窄や閉塞を起こし、血液の流れが悪くなり、栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなる病気です。透析患者様は心筋梗塞や脳梗塞を合併しやすいため特に注意が必要です。
足を切断しなければならない程、重症な場合でも、1日2回の「炭酸泉足浴」を2ヶ月以上行ったことで、83.1%の患者様が切断を回避できたという実績もあります。