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- 2022/09/12
- 名古屋共立病院
東海地区初! 名古屋共立病院にPCI用支援ロボットを導入 ~患者にも術者にも優しい心臓カテーテル治療 ~
名古屋共立病院では、心臓カテーテル治療をサポートするロボット「コーパス(CorPath GRX)」(以下ロボットPCI)を導入し、2022年9月7日に当院でのロボット補助手術の第一症例目を実施しました。ロボットPCIはアメリカ、インド、イスラエルなど世界各国で使用されており、日本国内では10施設目、東海地区では初めての導入となります。
ロボットPCIの特徴
PCI(経皮的冠動脈形成術)とは、狭心症や心筋梗塞などの心疾患において、手首や脚の付け根から挿入したカテーテルを用いて、狭くなった冠動脈を広げる治療法です。
【術者へのメリット】
通常のカテーテル治療では、術者の放射線被ばくによる健康リスクや、鉛入りのプロテクターの重みによる肩や腰への負荷が課題となっています。一方、ロボットPCIは、従来の術者がベッドサイドで行う多くの操作を別室で着座して行うことができるため、術者への被ばく量が約95%低減*されたとの報告もあります。またプロテクターを装着しないため体への作業負担軽減にもなります。
*Weisz G, et al. JACC, 2013.
【患者へのメリット】
ロボットPCIではこれまで術者が手作業で行ってきたステントやバルーンの位置決め、病変長の測定を1mm単位で行うことができます。トレーニングを積んだ医師による精緻なロボット操作により、全ての患者様に技量格差のない治療を提供できると期待されています。また治療時間が短縮されるため、被ばく量が低減されるほか、合併症のリスクも低下するというメリットがあります。
名古屋共立病院のカテーテル治療実績
名古屋共立病院循環器内科ではこれまで数多くのカテーテル治療実績を積んできました。 なかでも健常者に比べ血管が細く弱くなりやすい透析患者への施術実績が、PCIでは3割、手足の末梢血管治療をするEVT(経皮的末梢血管形成術)では8割を占めています。(2021年度実績)
今後当院ではロボット補助手術も活用し、より一層透析患者のQOL向上に貢献したいと考えています。